チェロ、音楽、考え、演奏活動、日記、他
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さて、前回の歌曲に引き続き、今回は後半に演奏する「舞曲」のお話を。
歌曲は歌・・・つまり言葉が重要だったのに対して、舞曲は踊りのための曲です。
しかし、僕達演奏家は、例え踊りがなくても、舞曲を演奏します。
「踊り手」がいない舞曲。
そこに、どのような意味があるのでしょうか。
面白いことに、歌曲と舞曲は、太古から現在まで伝えられている音楽です。
しかし、同じぐらいに古い音楽なのに、その歩んだ道のりは違います。
まず知っておいてもらいたいことに、歌は楽器による伴奏がなくても大丈夫ですが、踊りはそうはいきません。
楽器による伴奏がついて、初めて踊れるのです。
よって舞曲は、音楽史的に器楽演奏と同じ歩みをしていくのです。
歌曲の時にも書きましたが、ヨーロッパではバロックの時代まで、楽器での演奏は低く評価されていました。
特に中世では、作曲家は低く評価されている舞曲は書かず、歌曲の作曲に集中していました。
もちろん、この時代に舞曲がなかったわけではありません。
その当時、舞曲は吟遊詩人によって、即興的に演奏され、庶民によって踊られていました。
ルネサンスになると、中世の頃より舞曲は認められ始めました。
庶民で踊られていた踊りが、宮廷で取り入れられ、宮廷舞踏として洗礼されていきます。
この頃に、様々な踊りが開発されています。
そしてバロックになり、ちゃんと楽器演奏が認められるようになり、舞曲がとても高く評価されるようになります。
宮廷では盛んに踊られるようになり、作曲家は舞曲に対し、大いに創作意欲が掻き立てられるようになったのです。
さて、ここからです。
これだけ盛んになった舞曲を、ただの踊りの付属にしておくのはもったいない。
伴奏の領域を越えて、ちゃんとした芸術作品としての地位を確立しようと、作曲家は考えます。
それは楽器演奏だけによる、踊り手なしの作品を作ることになります。
こうして、様々な工夫が施され、「踊りのための音楽」から「聴くための音楽」へ発展していったのです。
このように舞曲は、それぞれの踊りの性格を保ちつつ、その作曲家の独自の世界を持つことが可能になったのです。
踊りの芸術と作曲家の芸術が融合してできた舞曲。
コンサートで、その独特の世界観を楽しんでいただければ嬉しいです。
歌曲は歌・・・つまり言葉が重要だったのに対して、舞曲は踊りのための曲です。
しかし、僕達演奏家は、例え踊りがなくても、舞曲を演奏します。
「踊り手」がいない舞曲。
そこに、どのような意味があるのでしょうか。
面白いことに、歌曲と舞曲は、太古から現在まで伝えられている音楽です。
しかし、同じぐらいに古い音楽なのに、その歩んだ道のりは違います。
まず知っておいてもらいたいことに、歌は楽器による伴奏がなくても大丈夫ですが、踊りはそうはいきません。
楽器による伴奏がついて、初めて踊れるのです。
よって舞曲は、音楽史的に器楽演奏と同じ歩みをしていくのです。
歌曲の時にも書きましたが、ヨーロッパではバロックの時代まで、楽器での演奏は低く評価されていました。
特に中世では、作曲家は低く評価されている舞曲は書かず、歌曲の作曲に集中していました。
もちろん、この時代に舞曲がなかったわけではありません。
その当時、舞曲は吟遊詩人によって、即興的に演奏され、庶民によって踊られていました。
ルネサンスになると、中世の頃より舞曲は認められ始めました。
庶民で踊られていた踊りが、宮廷で取り入れられ、宮廷舞踏として洗礼されていきます。
この頃に、様々な踊りが開発されています。
そしてバロックになり、ちゃんと楽器演奏が認められるようになり、舞曲がとても高く評価されるようになります。
宮廷では盛んに踊られるようになり、作曲家は舞曲に対し、大いに創作意欲が掻き立てられるようになったのです。
さて、ここからです。
これだけ盛んになった舞曲を、ただの踊りの付属にしておくのはもったいない。
伴奏の領域を越えて、ちゃんとした芸術作品としての地位を確立しようと、作曲家は考えます。
それは楽器演奏だけによる、踊り手なしの作品を作ることになります。
こうして、様々な工夫が施され、「踊りのための音楽」から「聴くための音楽」へ発展していったのです。
このように舞曲は、それぞれの踊りの性格を保ちつつ、その作曲家の独自の世界を持つことが可能になったのです。
踊りの芸術と作曲家の芸術が融合してできた舞曲。
コンサートで、その独特の世界観を楽しんでいただければ嬉しいです。
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プロフィール
HN:
幸田有哉 (Yuya Koda)
性別:
男性
職業:
チェリスト
自己紹介:
5才よりチェロを始める。桐朋女子高等学校音楽科(共学)及び桐朋学園大学カレッジディプロムコース修了。ドイツに留学し、アウグスブルク音楽大学を経て、ベルリン藝術大学及び同大学院卒業。
第10回イタリア・アルジェント国際コンクール第2位入賞。第3回ポーランド・ドホミレツキ国際ソロチェロコンクールセミファイナリスト。
サイトウキネン「若い人のための室内楽勉強会」、小澤征爾音楽塾などに参加。ドイツ・コレルリ室内オーケストラと共演。ドイツ・ディプロム及びドイツ国家演奏家資格取得。
これまでにチェロを毛利伯郎、マルクス・ワーグナー、アレクサンドラ・ミュラー、マルクス・ニコシュに師事。
ダヴィド・ゲリンガス、トゥルス・スヴァーネ、マーティン・ルーアのマスタークラスを受講。
室内楽をリディア・ドゥブルスカヤ、マルクス・ベッカー、クシシトフ・ヴェグジン、パスカル・ドヴァイヨン、ハイメ・ミュラー、エカルト・ルンゲに師事。
2009年、日本に帰国。
2010年から名古屋フィルハーモニー交響楽団チェロ奏者。
<演奏会情報>
チケットのお問い合わせは
violoncellostory@yahoo.co.jpまで
2011.3.23.18:45
名古屋フランス音楽研究会特別公演「ピアノソロと室内楽の夕べ」
ピアノ:カザボン田島三保子、竹中勇記彦 ヴァイオリン:竹田千波 ヴィオラ:中村暢宏
曲目:ソロ作品、フォーレのピアノ四重奏曲
前売:3000円
当日:3500円
2011.4.2.19:00
「西風満紀子の音楽」
東京・門仲天井ホール
ギター:山田岳 ピアノ:伊藤憲孝 他
曲目:ギターとピアノとチェロのためのtri 他
前売:2000円
当日:2500円
第10回イタリア・アルジェント国際コンクール第2位入賞。第3回ポーランド・ドホミレツキ国際ソロチェロコンクールセミファイナリスト。
サイトウキネン「若い人のための室内楽勉強会」、小澤征爾音楽塾などに参加。ドイツ・コレルリ室内オーケストラと共演。ドイツ・ディプロム及びドイツ国家演奏家資格取得。
これまでにチェロを毛利伯郎、マルクス・ワーグナー、アレクサンドラ・ミュラー、マルクス・ニコシュに師事。
ダヴィド・ゲリンガス、トゥルス・スヴァーネ、マーティン・ルーアのマスタークラスを受講。
室内楽をリディア・ドゥブルスカヤ、マルクス・ベッカー、クシシトフ・ヴェグジン、パスカル・ドヴァイヨン、ハイメ・ミュラー、エカルト・ルンゲに師事。
2009年、日本に帰国。
2010年から名古屋フィルハーモニー交響楽団チェロ奏者。
<演奏会情報>
チケットのお問い合わせは
violoncellostory@yahoo.co.jpまで
2011.3.23.18:45
名古屋フランス音楽研究会特別公演「ピアノソロと室内楽の夕べ」
ピアノ:カザボン田島三保子、竹中勇記彦 ヴァイオリン:竹田千波 ヴィオラ:中村暢宏
曲目:ソロ作品、フォーレのピアノ四重奏曲
前売:3000円
当日:3500円
2011.4.2.19:00
「西風満紀子の音楽」
東京・門仲天井ホール
ギター:山田岳 ピアノ:伊藤憲孝 他
曲目:ギターとピアノとチェロのためのtri 他
前売:2000円
当日:2500円
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