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夜は、ベルリンにとって美しい時間です。
昼の活気が終わり、静けさ、そして建物から出る光の美しさで、街は包まれます。
そこから様々な感情が、湧いてきます。
寂しさ、孤独、憂鬱・・・。
夜は、ベルリンの繊細な一面。
ブランデンブルク門。
このベルリンのシンボルは
国際的な人々で賑わう昼とは違い、
夜は孤独な威厳で満ちています。
ベルリンの最も近代的な中心地、ポツダム広場。
高層ビルから洩れる光が
都会らしさの美しさを現します。
賑わう若者、街を走る車。
それを包む都会の光。
ポツダム広場にある、
ガラスの小都市、
ソニーセンター。
ここはヨーロッパのソニー本社で、
中心部はレストラン、カフェ、
映画館、博物館で昼夜賑わっています。
そして、夜にはライトアップで、
ガラスで出来た屋根一面が
青と赤(紫)で交互に輝いています。
ベルリンで最も現代的な一面。
そのすぐ横にある、
ベルリンフィルハーモニー。
黄金に輝く船をイメージされた
このコンサートホールは、
毎晩、最高級のコンサートが
行われています。
場所は変わって、ここは
ハンブルク駅現代博物館。
昔はハンブルクとベルリンを結ぶ駅で、
今は使わない駅を現代アートの美術館に
作り変えました。
溢れてくる青い光は、
芸術として復活した駅の、
力強さを感じさせます。
静けさとともに、寂しさを感じさせる
ベルリン大聖堂。
夜の教会は、神聖と恐怖を
同時に兼ね揃えていると思います。
最後はカイザー・ヴィルヘルム記念教会。
戦争の傷跡が、残酷にも
美しく見えてしまいます。
傷跡から感じ取れる、
痛み、寂しさ、憂鬱・・・。
それを光が優しく包み込み、
闇の中で静かに建っています。
街の傷、人々の傷という闇を、様々な光で包み込む、
ベルリンの夜の美しさ。
2010年、明けましておめでとうございます。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
個人的に2009年は色々なことがありました。
ドイツの大学を卒業して、日本に完全帰国し、演奏活動を開始したり…。
沢山の人に助けられながら、なんとか2009年を無事終えることが出来ました。
とても長い時間のように感じて、あっという間だったと思います。
さて、この2010年はどのような年になるのだろう。
また大変なことも沢山あると思いますが、壁を乗り越え、
去年学んだことを少しずつ形にしていきたいです。
何とぞ今年も宜しくお願い致します。
日本で第九の演奏会が多いのは、昔、年末はボーナスシーズンでコンサートが満席になりやすく、人気のある第九が受けが良かったことから始まったといわれています。
貧乏な音楽家(今もそうですが)が、このオーケストラ+合唱+ソリストという大勢でお金を手に入れ、なんとか年を越せれるようになったそうです。
第九は、彼のメッセージが最も強く、美しく表現されています。
皆様も、彼の音楽と魂によって、感動と希望を得てはいかがでしょうか。
今日は僕が勉強した街、ベルリンを少し紹介したいと思います。
まずブランデンブルク門。
あ、手前は僕と友人です(汗)。
写真だと小さく見えますが、
実際は30mほどの高さがあります。
門の上には、勝利の女神
ヴィクトリアが四頭馬車に乗っています。
この教会は
カイザーヴィルヘルム記念教会と
いいまして、戦争の傷跡が
そのまま残されています。
ドイツ皇帝ヴィルヘルム1世の追悼として、
1891年に建てられました。
現存部分は、本来の一部分で、
3~4倍の大きさはあったそうです。
内部はモザイク画があり、とても美しいです。
これは、カイザーヴィルヘルム教会の隣館で、
現在教会としての機能は、こちらで行われています。
全面青いステンドグラスで囲まれており、
裏には巨大なパイプオルガンがあります。
写真中央の金色に光っているのは
イエスキリストで、十字架キリストの足元にあります。
丁度天に召される瞬間なのかな・・・と思いました。
ベルリンは自然の多い街です。
街の中心にティアガルテンという、
自然公園があります。
よく気分転換に散歩していました。
野生動物も沢山住んでおり、
昔は熊もいたとか・・・。
ベルリンは自然とともに、運河も多いです。
運河の数はヴェネチアに匹敵するとか。
あちらこちらに運河があり、観光船も出てます。
この写真のシュプレー川は
チェコから流れてきており、
ベルリン郊外で他の川に合流してます。
ベルリンは街の中心がいくつもあります。
特にここのポツダム広場は
最も近代的な中心地といえるでしょう。
ダイムラーベンツ社の都市計画、
ソニーのヨーロッパ本社、
映画館、国立図書館、美術館、
そして、ベルリンフィルの本拠地
フィルハーモニーもここにあります。
ドイツ料理代表、ソーセージです。
実際ベルリンではドイツレストランは少なく、
ドイツ料理はあまり食べないのですが、
いつ食べてもやはり本場は美味しいです。
ソーゼージの付け合わせに
ポテトフライもしくはジャガイモの団子が定番です。
ベルリンで毎日通っていたカフェの
カプチーノです。
日本より安くて美味しいコーヒーが
飲めるので、とても幸せでした。
毎日このコーヒーを飲みながら、
読書や楽曲分析、ドイツ語の勉強など
していました。
そして、やはりベルリンフィルハーモニーは外せません。
常に聴衆から完璧な演奏を求められ、それに答えます。
ドイツではオーケストラにランクがあり、
ベルリンフィルハーモニーはドイツ唯一の
「Sレベルオーケストラ」です。
現在はサイモン・ラトルが常任指揮者ですが、
小澤征爾やアバド、ハイティンク、バレンボイムなど
超一流有名指揮者が毎日演奏しております。
ベルリンは、ドイツの首都で、ドイツ最大の都市です。
ドイツの首都ですが、ある意味もっともドイツらしくない都市でもあります。
・・・というのは、ドイツ文化らしさが、街にまったく感じられないからです。
僕は最初、アウグスブルクという南ドイツのロマンチック街道にある街で勉強しておりまして、
ここは伝統あるバイエルン州でミュンヘンという歴史ある街(日本でいう京都のような所でしょうか)の目と鼻の先でしたので、ベルリンに初めて訪れた時は驚きました。
ベルリンは、戦争でほとんど街が破壊され、そのまま冷戦時代に突入します。
そしてベルリンの壁が出来て、街が東西に分裂されます。
そこに様々な時代の傷が生まれます。
1989年に壁が壊され、東西統一したのも、つい20年前のことです。
そういう意味で、ベルリンはドイツの歴史としてだけではなく、「ベルリンの歴史」として歩んできた、特殊な街なのです。
ここで4年以上生活しましたが、一言では言えません。
街の傷、人々の傷、コンプレックスなどもあり、
同時に、視線を世界に向けて訴える力のある、
不思議な感情を秘めている街だと思います。
まだこの都市は発展途中です。
1年ごとに、その姿はどんどん変わっていきます。
常に成長するベルリン。
またしばらくしてこの街に訪れ、そのベルリンの歴史を肌で感じられたらな、と思っています。
聴きにきてくださった方、応援してくださった方、そして裏で手伝ってくださった方、ありがとうございました。
あれほど大勢の皆様が聴きに集まっていただき、感無量です。
このコンサートの話を頂いたのは、実は僕がまだベルリンに留学している時でして、
ぜひやらせていただきたいと返事させて頂きました。
昔からの友人でもあり、同じくベルリンに留学していたピアニストの薗田さんも、このコンサートで弾いたことがあり、とても温かいコンサートだと教えていただきました。
まったくその通りで、皆さまの温かさが会場を包み込むような、そんなコンサートになり、
演奏家である僕達にとって、忘れられない大切な思い出となりました。
まだまだ足りていない部分もありますが(…特にトークですね…汗)、
1つ1つ経験を積み上げて、前に進んでいくつもりです。
また皆さまに演奏会でお会いできるのを楽しみにしております。
素敵な経験をさせていただき、ありがとうございました。
第10回イタリア・アルジェント国際コンクール第2位入賞。第3回ポーランド・ドホミレツキ国際ソロチェロコンクールセミファイナリスト。
サイトウキネン「若い人のための室内楽勉強会」、小澤征爾音楽塾などに参加。ドイツ・コレルリ室内オーケストラと共演。ドイツ・ディプロム及びドイツ国家演奏家資格取得。
これまでにチェロを毛利伯郎、マルクス・ワーグナー、アレクサンドラ・ミュラー、マルクス・ニコシュに師事。
ダヴィド・ゲリンガス、トゥルス・スヴァーネ、マーティン・ルーアのマスタークラスを受講。
室内楽をリディア・ドゥブルスカヤ、マルクス・ベッカー、クシシトフ・ヴェグジン、パスカル・ドヴァイヨン、ハイメ・ミュラー、エカルト・ルンゲに師事。
2009年、日本に帰国。
2010年から名古屋フィルハーモニー交響楽団チェロ奏者。
<演奏会情報>
チケットのお問い合わせは
violoncellostory@yahoo.co.jpまで
2011.3.23.18:45
名古屋フランス音楽研究会特別公演「ピアノソロと室内楽の夕べ」
ピアノ:カザボン田島三保子、竹中勇記彦 ヴァイオリン:竹田千波 ヴィオラ:中村暢宏
曲目:ソロ作品、フォーレのピアノ四重奏曲
前売:3000円
当日:3500円
2011.4.2.19:00
「西風満紀子の音楽」
東京・門仲天井ホール
ギター:山田岳 ピアノ:伊藤憲孝 他
曲目:ギターとピアノとチェロのためのtri 他
前売:2000円
当日:2500円
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